イネの稈長及び節間長の調査基準について
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概要
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1) 同一区におけるイネの主稈の生育を発育形態学的に解析して, 稈長及び節間長の調査基準を明確にしようとした。2) 同一品種で1本植えの同一区では, 主稈の上位葉身長の葉位別変化及び伸長節間長の節間位別変化の双方に明瞭な様式が存在していることが分った。しかも, これらの様式は, それぞれ主稈葉数の1葉差に対応して明瞭に異なるものであることが明らかになった。3) 上述した葉身長及び節間長の変化の様式を総合すると, 生育をとげた主稈の姿に, その主稈葉数に対応した-定の型(生育型)を認めることができた。4) 通常, 試験圃場では主稈葉数に1葉差が出ることから, 同一品種で1本植えの同一区内には, 異なる2つの型へ生育をとげた主稈が混在していることを実験的に明らかにした。5) 稈長は, 主稈の生育型(主稈葉数の1葉差)によって, 比較的大きな差異を示すことが明らかになった。6) 以上の基本的知見に基づいて, 稈長及び節間長の調査に際しては, 測定に先立って主稈の生育型を区別すべきであることを明確にし, 調査基準をまとめた。また, 型の区別の簡便法を考案した。謝辞 : 本稿をまとめるに際し, 有益な助言と適正な批評をいただいた当場の作物第2研究室長の藤巻宏博士に感謝の意を表します。なお, 測定値の統計処理に際しては, 農林水産研究計算センターの電算機を利用した。
- 日本作物学会の論文
- 1984-03-31
著者
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