稲わら堆肥の連用が沖積畑土壌の理化学性に与える影響
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概要
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沖積畑において窒素,リン酸,カリ,苦土石灰を施用した四要素区,苦土石灰のみの無肥料区,四要素区から窒素を欠乏した無窒素区,リン酸を欠乏した無リン酸区,カリを欠乏した無カリ区,苦土石灰を欠乏した無石灰区に稲わら堆肥20 Mg ha^<-1> 施用,無施用を組み合わせ,23作にわたって野菜を栽培し,要素欠乏および堆肥施用の有無が土壌の理化学性に与える影響について調べた.得られた結果を要約すると,以下のとおりである.1)稲わら堆肥を連用すると土壌中の全炭素,全窒素,可給態窒素含量,陽イオン交換容量は増加し,21作にわたって堆肥施用により増加した炭素,窒素量はそれぞれ10.2 Mg ha^<-1>, 1.12 Mg ha^<-1> であった.2)作土層のpHは四要素区が約5.8であったのに対して,無肥料区,無窒素区は7.3〜7.5,無石灰区は4.1〜4.2となった.漸移層以下のpHは各試験区の差が少なくなり,作土層に比べ顕著な試験処理の影響はみられなかった.3)堆肥施用により,作土層,漸移層のpF 1.5 の粗孔隙率,気相率の増加ならびに固相率,ち密度,貫入抵抗値,仮比重が減少し,土壌が膨軟になった.また,透水性も良好となり物理性は改良された.
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 1993-02-05
著者
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