ヒト口腔癌ヌードマウス移植系におけるエピネフリン併用温熱療法の効果
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概要
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温熱療法は腫瘍の血流量, pHなど組織環境に大きく影響される治療法である. 血管収縮剤で低pH薬剤であるエピネフリンを, 温熱療法に併用すれば抗腫瘍効果の増大が期待できる. 本研究は, ヒト口腔癌由来のKB細胞をヌードマウス上に固形腫瘍として発育させたものを用い, エピネフリンの腹腔内あるいは腫瘍内局注投与と温熱療法とを併用したときの抗腫瘍効果について検討したものである. その結果, 1)エピネフリン自体には抗腫瘍効果はなかった. 2)エピネフリン腹腔内投与併用温熱療法では, 併用効果は認められなかった. 3)エピネフリン局注併用温熱療法は相乗効果を示し, 低い温度においても併用効果が認められた. 4)エピネフリン局注併用温熱療法の温熱増感作用は, エピネフリン濃度に依存していたことが明らかになった. 以上の結果から, エピネフリン局注併用温熱療法は抗腫瘍効果が高く, 比較的低い温度でも併用効果の得られる治療法と考えられた.
- 大阪歯科学会の論文
- 1996-09-25
著者
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