ヒト口腔癌ヌードマウス移植系における温熱感受性ならびに温熱耐性に対する薬剤の効果
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概要
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本研究は, ヒト口腔癌由来のKB細胞をヌードマウス大腿皮下に固形腫瘍として発育させたものを用い, セファランチン^[○!R], 塩酸ヒドララジン(アプレゾリン^[○!R])およびニトログリセリン(ミリスロール_[○!R])の温熱増感作用ならびに温熱耐性の阻止効果について検討したものである. その結果, 1)1回加温群に対して, 1日, 2日後追加加温群では抗腫瘍効果に有意差が認められたが, 3日, 4日後追加加温群では, 有意差は認められなかった. 2)1日後に追加加温を行った場合, セファランチン併用群, アプレゾリン併用群およびミリスロール併用群では加温単独群に比し, それぞれ1.4倍, 1.8倍および1.6倍の抗腫瘍効果を示した. 3)セファランチン併用群ではヒートショックプロテイン(以下Hspと略す.) 70群の発現の減少が認められたが, アプレゾリンおよびミリスロール併用群ではHsp 70群の発現の減少は認められなかった. 以上の結果から, アプレゾリンおよびミリスロールは温熱感受性を高める薬剤であり, セファランチンは温熱感受性を高め, さらに温熱耐性発現を阻止する薬剤であると考えられた.
- 大阪歯科学会の論文
- 1995-10-25
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