有機リン剤抵抗性イエバエの変異型アセチルコリンエステラーゼに対するサリオキソンとフェニトロオキソンの効果
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概要
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第三夢の島系統イエバエの有機リン剤抵抗性は, アセチルコリンエステラーゼ(AChE)のリン剤に対する感受性が低下しているのがその一因であった.サリチオンがこの系統のイエバエに殺虫剤として比較的有効であるのは, 主として, 酸化体サリオキソンに対する感受性の低下が, フェニトロオキソンに比べ小さいことによる.これは, 各リン剤のAChEに対する親和性(1/K_d)の低下に差違が生じたことによることがわかった.抵抗性イエバエにフェニトロチオンを局所施用した時の致死効果およびAChE阻害効果の発現は, 感受性の場合に比べ遅延したが, サリチオンでは, 感受性・抵抗性間に差がなかった.また, サリオキソンにより阻害されたAChEは, フェニトロオキソンにより阻害されたAChEと比較し, 自然にあるいはある種のオキシムの作用によって回復しにくかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1987-02-20
著者
-
江藤 守総
九大農化
-
江藤 守総
Department of Agricultural Chemistry, Kyushu University
-
塩月 孝博
Departments of Entomology and Environmental Toxicology, University of California
-
江藤 守総
Department Of Agricultural Chemistry University Of Kyushu
-
塩月 孝博
農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所
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