殺虫剤カルタップ塩酸塩の土壌微生物相に及ぼす影響
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概要
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カルタップ塩酸塩(パダン^[○!R])の土壌微生物に及ぼす影響について調査した.畑および水田の両状態において, カルタップ塩酸塩10ppm(通常施用量)と100ppm処理は糸状菌, 放線菌, 好気性・嫌気性細菌数を減少させなかった.しかし, 1, 000ppm処理の糸状菌と放線菌数は実験期間(60日間)中減少した.また, 両状態において, 好気性・嫌気性細菌数は1, 000ppm処理によってそれぞれ最初の3日間あるいは15日間減少したが, その後回復した.なお, 両状態の糸状菌相は10および100ppm処理によって攪乱されなかったが, 畑状態の1, 000ppm処理は糸状菌の構成を変化させた.すなわち, Penicillium spp.の割合が減少し, Trichoderma spp.とFusarium spp.の割合は増加した.一方, 水田状態においては, 1, 000ppm処理のような高濃度でも糸状菌相に変化を与えなかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1982-02-20
著者
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遠藤 敏夫
Research Laboratories Agricultural Chemicals Division Takeda Chemical Industries Ltd.
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日下 大器
Research Laboratories, Agricultural Chemicals Division, Takeda Chemical Industries, Ltd.
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丹 信行
Research Laboratories, Agricultural Chemicals Division, Takeda Chemical Industries, Ltd.
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坂井 道彦
Research Laboratories, Agricultural Chemicals Division, Takeda Chemical Industries, Ltd.
-
坂井 道彦
武田薬品工業(株)
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丹 信行
Research Laboratories Agricultural Chemicals Division Takeda Chemical Industries Ltd.
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日下 大器
Research Laboratories Agricultural Chemicals Division Takeda Chemical Industries Ltd.
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日下 大器
Research And Development Division Takeda Chemical Ind. Ltd.
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