ロケット観測で得られた極域電離層の電子密度・温度プロファイル
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概要
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1976年に7機のロケットが昭和基地から発射され,昼間の静穏時と夜間のオーロラ出現時の電子密度と電子温度の高度プロファイルが観測された.昼間の電子密度プロファイルは太陽天頂角に依存していた.一方夜間の電子密度は電離層じょう乱度に強く依存し,ロケットがオーロラ中を通過した時にはE領域で(2-5)×10^5/cm^3に達した.E領域の昼間の電子温度はおよそ100kmで500K,120kmで900K,夜間のじょう乱時には同じく1000Kと700Kであった.後者の結果は,オーロラ出現時に100km高度付近に熱源が存在していることを示唆している.1970-1976年に得られた多くの電子密度プロファイルを整理して,夜間の大きなサブストーム時に地上で観測されるCNA(30MHz cosmic noise absorption)とΔH(地磁気水平成分変動量)の値から,高度90kmと105kmの電子密度を推定する経験式を得た.
- 国立極地研究所の論文
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