酸化系漂白剤の漂白作用に関する研究(第1報) : 漂白剤の分解速度と含銅染料染色ナイロンの劣化と退色に及ぼす金属の影響

概要

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酸素系漂白剤の漂白作用に関する研究の一環として金属が過炭酸塩の分解速度と含銅染料染色ナイロンの劣化と脱色に及ぼす影響について次の結果を得た。1)マグネシウム(Mg^<2+>)は酸素系漂白剤の分解速度を抑制し, カルシウム(Ca^<2+>)は促進する。2)マグネシウムを共存させて含銅染料染色ナイロンを繰り返し漂白すると劣化と脱色は著しく促進されるがカルシウム(Ca^<2+>)ではこれらの現象はむしろコントロールより抑制される。3)EDTA Na_2Mgを漂白液に添加して漂白すると染色ナイロンの劣化と脱色は促進される。4)あらかじめEDTA Na_2Mgで染色ナイロンを前処理すると劣化と脱色は抑制されるが色差(ΔE)は著しく増大する。これは, EDTA Na_2Mgが染色ナイロンより銅を引き抜いた為であると推察した。この研究の一部は第35回日本家政学会総会(大阪)で発表した。尚, 研究費の一部は昭和58年度文部省科学研究費一般研究(C)の援助によった。
福岡女子大学の論文
1984-12-25