体制転換をはさんだ中・東欧の音楽研究を考える
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概要
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ヨーロッパの中の旧共産主義地域であった東ヨーロッパでは、1989年の政治改革をはさんで音楽生活に劇的な変化がもたらされた。改革から15年を経た2004年にはこの中でEUに加盟する国々もあり、地域統合によりさらに変化することが予想される。多様な民族、言語、宗教がモザイク状に入り組んだこの地域において、音楽生活ばかりでなく、音楽に対する意識、コンテクストの変化など、音楽研究における問題の所在を確認する必要がある。ここでは、いわゆる「伝統音楽」の活性化と、この地域に広く住み、その地の音楽生活と深くかかわってきたロマの音楽を例にとって、89年前後の変化の背景と人々の意識とのかかわりを確認し、今後の考察の課題をさぐる。
- 国立音楽大学の論文
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