セジロウンカの有機リン剤に対する感受性低下
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
広島県と東シナ海洋上で採集したセジロウンカの有機リン剤とカーバメート剤に対する感受性を局所施用法によって検定し, 同時に水田における薬剤kの防除効果を検討した。1)広島県で1985〜1987年に採集した7系統のfenitrothion, malathion, fenthionとphenthoateの有機リン剤に対するLD_<50>値は, S系統に比べ9〜37倍と著しく増加していた。また, diazinonやpropaphosのLD_<50>値もS系統の3〜5倍であった。2)広島県で1985〜1987年に採集した7系統のcarbaryl, BPMCなどのカーバメート剤に対するLD_<50>値は, 大部分がS系統の2〜3倍であった。3)1986年に東シナ海洋上で採集した2系統の有機リン剤やカーバメート剤に対する感受性は, 広島県で1985〜1987年に採集した系統と同程度であった。このことは, 飛来源においてセジロウンカの殺虫剤感受性が低下したことを示唆している。4)1986年8月に実施したセジロウンカに対する防除試験では, マラソン粉剤やフェニトロチオン粉剤の効果が低く, 成虫と老齢幼虫の生存が目立ったが, BPMC粉剤の効果は高かった。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1989-11-25
著者
関連論文
- I105 キク栽培ほ場におけるミカンキイロアザミウマの生活環(防除法・害虫管理・IPM)
- G48 ミナミキイロアザミウマのスルプロホス剤に対する感受性低下(毒物学・殺虫剤)
- 昭和 63 年産大豆品種「タチナガハ」の異常成熟について : 第 1 報異常成熟発生の実態
- B315 オンシツコナジラミの要防除密度を設定するための一つの試み(オンシツコナジラミ)
- ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 第4報 各クローン系統の各種薬剤に対する感受性
- ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 第3報 ナスとキュウリに寄生する個体群の寄主選好性と有機リン剤感受性
- ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 第1報 ナスとキュウリに寄生する個体群のアリエステラーゼ活性と有機リン剤感受性
- ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 第2報 ナスとキュウリに寄生する個体群の生物的特性
- W19 ワタアブラムシの個体制エステラーゼ活性の変異(殺虫剤・毒物学)
- C-9 トビイロウンカの殺虫剤抵抗性の機構(予報)(毒物学・殺虫剤作用機構・殺虫剤抵抗性)
- セジロウンカの有機リン剤に対する感受性低下
- E51 産地を異にするワタアブラムシの有機リン剤感受性の変異(毒物学・殺虫剤)
- D19 ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 3.各種薬剤に対する抵抗性とその機構(毒物学・殺虫剤)
- D18 ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 2.ナスとキュウリ由来系統の発育、増殖特性(毒物学・殺虫剤)
- D17 ワタアブラムシの薬剤抵抗性に関する研究 : 1.ナスとキュウリほ場に発生する個体群の特性(毒物学・殺虫剤)
- トビイロウンカの有機リン剤およびカーバメート剤に対する感受性低下