高齢者の受動起立時における脳循環および心拍変動の特性(<特集>バイオメカニズムのトピック30年)
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概要
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本研究は,高齢者への介助起立場面にみられる受動起立時における脳循環および心拍変動の特性を明らかにすることで,介助方法の指針を得ることを目的とした.実験は研究の主旨に同意の得られた若者9人,高齢者6人および高齢糖尿病者2人を対象に行った.実験条件は,(1)被介助者自身による能動起立,(2)全面的に介助者委譲での受動起立,の2条件で行った.高齢者は若者に比べて起立後の交感神経活動の反応が鈍かった.脳循環の変化は,若年者・高齢者ともに起立直後に一時的に脳血流が低下し,受動起立では能動起立に比べて有意に低下した.とくに高齢糖尿病者では脳血流の低下は顕著であった.本研究の結果から高齢者への介助起立時には,できるだけ本人の力で立ち上がれるような配慮に加えて,本人の意思が介在して自律神経活動を促す工夫の必要性が示唆された.
- バイオメカニズム学会の論文
- 2000-02-01
著者
-
川口 孝泰
兵庫県立看護大学
-
飯田 健夫
立命館大学
-
鵜山 治
兵庫県立看護大学
-
鵜山 治
兵庫県立看護大学看護病態学講座
-
小西 美和子
兵庫県立看護大学
-
西山 忠博
兵庫県立看護大学
-
飯田 健夫
立命館大学大学院理工学研究科
-
飯田 健夫
立命館大学大学院
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