『医方集解』に見られる〓風剤と経絡の関係

概要

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『医方集解』は多くの医書を分析し解説したもので,温補,攻撃,理気,理血などの治療法に分けて記載されている。『医方集解』の他書には見られない大きな特徴は,各々の処方において経絡との関係が記載されていることである。これは,引経報使の説の流れをくみ,金元医学に大きく影響を受けているためである。『医方集解』における各々の処方と経絡の関係を調べたところ,〓風剤で足厥陰肝経との関連する処方が22処方中に18処方見られた。このことから〓風剤と足厥陰肝経との間には何らかの関係があると思われ,『医方集解』における去風剤の各々の処方に使用される生薬,〓風剤の臨床効果について調べた。「風」の概念とその処方は時代とともに変遷している。共通していることは,いずれも「風」の概念を重要視していることである。また,「風」と経絡との関連も示唆される。去風剤の構成生薬については,『医方集解』と同時代の『万病回春,『湯液本草』と比較したところ,足厥陰肝経との関連性が少なからず認められた。去風剤の臨床効果については,現代でいう神経・筋疾患の症状と類似しているものが多くみられた。その中でも筋緊張に効果のある処方が多く,五行における五主の配当から足厥陰肝経との関連がうかがえた。
関西鍼灸大学の論文
2001-09-30

『医方集解』に見られる〓風剤と経絡の関係

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