林産廃材の利用に関する研究(第一報) : 木材パーティクルの配向成形について
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概要
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林産廃材からつくられたストランド状パーティクルに,ユリア樹脂,メラミンユリア共縮合樹脂,およびフェノール樹脂を添加してエクストルージョン方式によるボードを成形し,これを芯板とする複合合板の製造研究を行なった。パーティクルの成形には,本研究用に試作した金型を用い,エクストルージョン法ボードと同形態のパーティクル配列の方向性ボードを作成した。比重および含脂率の異なる種々のボードを成形し,成形条件とボード物性の関係を測定した結果,例えば,比重0.6〜0.7のユリア製ボード(含脂率8%)は,芯板用単板と類似した異方性を有し,繊維平行向での曲げ強さ380〜400 kg/cm^2,線膨張率0.3〜0.5%(24hr水中浸漬)を示した。次に上記のパーティクルボードを芯板に用い,その両面に厚さ1mmの単板を繊維を直交させて接着し,3-plyの複合合板を作成し,一般合板との物性比較,および耐候性試験を行なった。合板との物性比較の結果から,試作された複合合板は合板とほぼ同等の曲げ強さを有するが,湿潤時の強度低下が合板よりやや大きいことが認められた。複合合板の耐候性が結合剤によって影響されると思われるので,3種類の結合剤からつくられた種々の複合合板について,乾燥-湿潤の繰返しによる促進劣化試験を行ない,その結果フェノール樹脂製のボードが最も良好な耐候性を有することが明らかにされた。
- 1979-03-15
著者
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