エポキシ樹脂木材接着剤に関する研究
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概要
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木材接着剤としてのエポキシ樹脂の性質についての基礎的知見を得る目的で,種々の樹脂組成でつくられた接着剤についての接着挙動,物性,及び耐久性についての実験を行ない,大要次の結果を得た.(1)接着過程にあるエポキシ接着剤の硬化挙動を赤外分光分析法を利用して評価することができた。接着速さ,樹脂硬化率,及び接着強度等は樹脂に添加される硬化剤の種類と量によって影響されるが,接着強度は樹脂の硬化率と比例的関係にあることがわかった.(2)接着剤の皮膜物性および接着耐久性におよぼす接着剤組成の影響について検討した結果,これらの諸性質は,熱と水に敏感なことがわかった.(3)フレキシビライザー含有量の異なる種々の接着剤で調整された試験片を用いて曲げ疲労試験を行なった結果,フレキシビライザーを添加しないエポキシ樹脂(EP-0)を用いた接着系での疲労耐久限度は接着層の厚さに関係なく一定であるのに対し,フレキシビライザーを添加した接着系(EP-20,EP-40,EP-60)では耐久限度は接着層厚さが大きい程低下した.静的強度に対する疲労耐久限度の比は,EP-0では0.30, EP-20では0.27. EP-40では0.21,EP-60では0.12〜0.21であった.
- 近畿大学の論文
- 1981-03-15
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