名詞化接辞「方」に於ける問題
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概要
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本稿では、日本語の名詞化接辞の「方」を取り上げ、その意味的・統語的問題を扱う。特にHoshi(2002)等で主張されているθ-理論との関連で、「方」名詞化に関して付加詞の解釈について問題を提起し、Hoshiの枠組みで、付加詞も項と同様の認可の仕方をすべきであることを提案する。また、生産性の高い「方」接辞による名詞化に於いて意味的共起制限があることを示し、同枠組みでは意味解釈に於ける問題として扱うことを提示する。最後に「方」自身の解釈に於ける多義性について取り上げ、その多義性は恣意的ではなく「方」に付加される述語の持つ動作性に関係していることを示す。
- 2003-03-25
著者
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