1950年代における医療生協の生協法人選択理由についての調査と考察
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概要
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日本の医療機関の多々ある開設主体のなかで、医療生協は、なぜ、生協法人という法人格を取得したのか。その社会的背景と最初の誕生のいきさつについて、『各単協の生成と生協法人選択に関する調査』を行い、本稿では主として1950年代に創設された医療生協を中心にまとめてみた。1950年代の医療生協創設過程には、利用者の医療要求に応えて大衆出資で医療機関を創設しようとしたこと、そのためには当時の権力による徴税攻勢やレッドパージと闘わなければならず社会的法人格を必要としたこと、さらに医療機関の所有と運営が大衆的でなければならないことが重視されている。その結果、組合員が主権者となる生協法人という法人格が適合的であるとの結論を得た。これら1950年代の医療生協創設過程には、日本の医療の今後を考える上で、貴重な経験が集約されていると考えられる。
- 大阪健康福祉短期大学の論文
- 2003-03-25
著者
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