病院経営におけるリスクファクターの分析 : エキスパートシステムを指向して
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概要
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"全国公私病院連盟の調査報告である病院経営実態調査報告の経営データをデータベースとし,知識ベースシステム(XpertRule-Analyser)をツールとして,病院経営分析を試みた.基礎とする経営データとして1993年から2000年の8年間にわたる開設者区分3種類(自治体病院,公的病院,私的病院)のものおよび病床規模区分6種類(20〜99床,100〜199床,200〜299床,300〜399床,400〜499床,500床以上)のものを用いた.病床規模区分は小病床規模(200床未満),中病床規模(200〜399床),大病床規模(400床以上)のカテゴリーに分けて分析した.経営データの各種項目(入院収入,外来収入,室料差額収入などの医業収益,補助金収入等の医業外収益,また,給与費,材料費,減価償却等の医業費用,および支払利息等の医業外費用)が病院経営における損益(収益-費用)に対してどのように影響しているかについて分析を行った.分析対象をA.全経営データ B.病床規模別の経営データ(全体およびカテゴリー区分群) C.開設者別の経営データ(全体および開設者区分)とした各場合を取扱い,対象の選び方による重要項目(ファクター)の現れ方に注目した.結果の全体を通じて経営損益への代表的な要因として,『医業収益-医業費用』については,給与費,外来収入,材料費,減価償却等であり,『総収益-総費用』については,上記に加えて補助金収入,支払利息等のファクターという結果を得た.病院経営分析において,リスクファクターを見つけ,それを病院経営に役立つ情報として有効に利用するには,この病院経営データをもとに「損益分岐点分析」をすることを推奨する.先に求めたリスクファクターを操作することによって,損益として赤字を黒字に転換する分岐点を見つけることによって,経営改善に資することが期待できる."
- 川崎医療福祉大学の論文
著者
-
小池 大介
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
-
上田 智
川崎医療福祉大学医療技術学部医療情報学科
-
上田 智
川崎医療福祉大学
-
小池 大介
川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉マネジメント学科
-
小池 大介
川崎医療福祉大学
-
"谷口 和夫
川崎医療福祉大学医療技術学部医療情報学科
-
野澤 亮平
川崎医療福祉大学医療技術学部医療情報学科
-
仁宮 崇
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科医療情報学専攻
-
上田 智"
川崎医療福祉大学医療技術学部医療情報学科
-
仁宮 崇
川崎医療福祉大学大学院医療技術学研究科医療情報学専攻博士課程
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