<原著>最小二乗法と最尤推定法による集団食中毒の平均潜伏期間と曝露時点の比較検討
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概要
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1996年, 腸管出血性大腸菌0157 : H7による食中毒患者の集団発生が岡山県邑久町をはじめとし全国的に発生した.特に1996年5月に発生した岡山県邑久町(患者数428名)の集団食中毒, また同年6月に発生した新見市(患者数355名)の集団食中毒に対しては, 我々の提唱した新しい方法2・3)によって食中毒の曝露時点, 平均潜伏期間, 分散因子などをいち早く推定した.今回は1993年から1996年まで全国で発生した0157 : H7によるもの8例, 0118 : H2によるもの1例とサルモネラによるもの1例の計10例の集団食中毒の発生分布に対して, 潜伏期間の分布に対数正規分布を仮定した最小二乗法による推定法, 潜伏期間の分布にワイブル分布を仮定した最小二乗法による推定法と潜伏期間の分布に対数正規分布を仮定した最尤推定法による推定法の3つの方法により曝露時点・平均潜伏期間の推定をおこなった.その結果, 最小二乗法と最尤推定法の結果はどちらの方法が良いと優劣をつけることはできなかったが, 潜伏期間の分布として対数正規分布よりワイブル分布を仮定したほうが良い結果が得られることがわかった.
- 2001-12-25
著者
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小池 大介
川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科
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小池 大介
川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉マネジメント学科
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小池 大介
川崎医療福祉大学
-
近藤 芳朗
川崎医療福祉大学 医療情報学科
-
格和 勝利
川崎医療福祉大学 医療情報学科
-
近藤 芳朗
川崎医科大学情報科学教室
-
格和 勝利
川崎医科大学教材教具センター
-
格和 勝利
川崎医療福祉大学医療技術学部医療情報学科
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