顔面および頸の形態的因子と被服構成における衿型との関係についての研究(第3報) : 頸の分類
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概要
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被服構成における衿型と頚の形態的因子との関係を明らかにすることを目的として,その資料を得るたのに被験者・173名の前面体における頚の長径,幅径を計測し,それらの資料を用いて頚の類型化を試みた.なお頚角度,肩角度の類型化についても一考察を試みた.1.頭の長径,幅径と左右差 頚の各部位の長径,幅径はいずれも被験者間に差があり,ばらつきが認められた.また長径,幅径ともに左右差が認められ.1,2の部位を除いては左に対して右の方が大の傾向を示した.なお左右同寸は少ない傾向であった.2.頚の周径と左右差 頚窩点,頚付視点,第7頚椎点を通る周径,つまり頚付根廻り寸法を計測し,左右差についても検討したところ前後差および左右差が認められた.このことは体型と衿丈に関してこの後すすめなければならない研究課題である.3.頚角度,肩角度と左右差 頚角度,肩角度を計測したところ,ばらつきは長径,幅径に比較して大の傾向であった.左右差では右角度が大の傾向を示したのは肩角度であり,左角度が大の傾向であったのは頚角度であった.なお左右同角度は頚角度,肩角度ともに35%の者であった.4.頚の類型化 頚の類型化を試みるにあたり,適当な資料を探すために頚の長径,幅径,頚角度,肩角度等の相関関係について検討したところ,有意関係が比較的大の傾向を示したのはA点〜頚窩点位置の長径と頚付視点幅であった.そこで両者の標準偏差±3σを用いて各5段階に分類をし,更に両者を組み合わせて25種類としたが出現したのは17種類であり,細い頚,細長い頚,太い頚などさまざまな形態が認められた.5.頚角度・肩角度の類型化 頚角度,肩角度の±3σを求め,各5段階に分類し,更に両者を組み合わせて25種類の分類としたが出現したのは21種類であった.以上頚の形態的分類および頚角度,肩角度の分類に合わせて第2報の顔面の分類資料を用い,この後衿型との関係について研究を発展させたいと考えている.終りに本研究に被研者として御協力下さった学生の皆さんに感謝いたします.
- 名古屋女子大学の論文
- 1976-03-15
著者
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