ハイドランジア鉢物栽培における用土のコンポスト代替試験

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ハイドランジア(Hydrangea macrophylla f. hortensia)の桃色中型品種｢マダム・ブルムコック｣と赤色矮性品種｢筑波矮性赤｣を供試材料に、リサイクル有機資材(コンポスト)の有効利用を目的として試験を開始し、コンポストが腐葉土の代替用土として使用可能であるかを調査した。｢マダム･ブルムコック｣は、鉢替え時にコンポストを使用することにより新梢(草丈)の生長や花芽の発達が良好となり、品質の向上が認められた。一方、｢筑波矮性赤｣では、鉢替え時にコンポストを使用することにより、調査個体の約30%で鉢内用土が過湿状態となり根の伸長が妨げられ、pH値が6.5以上を示し、そのため鉄の吸収が阻害されてクロロシス葉が発生した。したがって、鉢物としての著しい品質低下が認められた。以上の結果から、中型品種である｢マダム･ブルムコック｣ではコンポストを腐葉土の代替用土として十分利用できるが、矮性品種の｢筑波矮性赤｣ではコンポストを腐葉土の代替用土として鉢替え用土の4割を配合すると、クロロシスなどの障害を多く招くことが分かった。このように、コンポストを腐葉土の代替用土として使用することが形態の違う品種間で生育や開花に及ぼす影響が異なっていたことから、形態の違う品種ごとにそれぞれのコンポストの配合割合を検討する必要がある。
筑波大学の論文

ハイドランジア鉢物栽培における用土のコンポスト代替試験

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