倫理規範と人間の実存的構え
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概要
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倫理規範が人間世界にあることははっきりしている.人が集まるところにルールがあることも分かっている.例えば, 日頃自由に道路を歩くが, 自由にといっても決して無駄に人にやたらにぶつかったり, わざわざ体当たりすることもしない.そうしないと皆思っている.これはルールであり, 些末な無価値なルールかもしれない.しかし, 人間の実存的なあり方からすれば, この簡単なルールそれ自体がさらに深い広い人間の共同体に働く規範の原形であると言ってよい.人の集まりは複雑で多様であるが秩序はあるのである.そのことを踏まえて人間の実存性を考える.現実の世界で人間が具体的活動を行う際に, そこで働く秩序と価値的判断をもたらすような人間の実存的な構えについて論じ, それが人間の世界という場の倫理的規範の由来を説明できると考える.
著者
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