調整池潅漑システムの計画手順について
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概要
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「調整池潅漑システム」は,「調整池とパイプラインによる水田潅漑システム」を短く表現したものである。その目的は,(1)調整池により,幹・支線用水路の24時間通水と,末端圃場の短時間潅漑に基ずく集中的水需要の間の調整を行う。(2)調整池とパイプラインと圃場給水栓の三者の組み合わせにより,必要なときに容易に潅漑ができる,いわゆる自由度の高い潅漑を目指す。(3)地形勾配により生ずる,調整池と受益圃場との間の落差により,ポンプを用いない自然圧パイプライン潅漑を行うことである。調整池潅漑システムの計画は,4段階を経て行われる。第1段階として,受益面積を確定する。第2段階として,用水計画を策定して,施設計画の基礎となる地形調査を実施する。第3段階として,パイプラインと圃場給水栓の施設計画を行い,総合的かつ最終的に調整池の容量を決定する。第4段階として,日常,定期及び非常時の維持管理規定を根幹とした,維持管理計画を策定する。本論では,調整池潅漑システムの必要性と,その計画の4段階について詳述する。
- 富山県立大学の論文
- 1998-03-27
著者
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