<論説>ハワイ大学マノア校キャンパスにおける植栽樹のフェノロジー
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概要
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ハワイ大学マノア校キャンパスの観察ルート沿いの植栽樹100種について, 1種につき1個体を選び, 毎月1回, 1年間にわたりフェノロジー(開花, 結実, 展葉・落葉)の記録を行った。開花は毎月20種以上でみられたが, 開花種数の多い時期(6-11月)と少ない時期(12-5月)に分けられた。結実は毎月30種以上でみられたが, 6月に最小, 11月に最大の種数となる一山型分布を示した。展葉は5月を中心に2-8月に集中的にみられた。全種の約3分の1が落葉性を示し(完全落葉は11種), 落葉は冬期に集中した。冬期の落葉と引き続く集中的な展葉と開花などは冬の低温の影響が大きい温帯のフェノロジーの特徴であり, 一方, 年間を通して多くの種で展葉・開花・結実がみられることは熱帯のフェノロジーの特徴である。その意味でハワイの植栽樹は典型的な熱帯と温帯の中間的な性質を持つ亜熱帯のフェノロジーを示すといえる。
- 駒澤大学の論文
- 2001-03-29
著者
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