運動及び栄養習慣が身体環境に及ぼす影響 2 : ランニングトレーニング・減食習慣と血中逸脱膵酵素活性値

概要

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習慣的な運動トレーニング及び減食の習慣が血中逸脱膵酵素活性値に如何なる影響を及ぼすかについておよそ4週間のランニングトレーニング及び栄養所要量の57∿68%のエネルギー摂取量の減食を実施し,その前後で血中アミラーゼ,リパーゼ活性値,血中脂質を比較検討し,以下の結果が得られた。1)運動トレーニングのみでは体重の減少は認められなかったが,体脂肪率の低下と最大運動遂行時間の延長が認められた。2)減食の習慣では体重,体脂肪率の顕著な減少が認められたが,最大運動遂行時間の延長は認められなかった。3)血中脂質は両群でおおよそ改善(低下)したが増加した例も認められ,プログラム前の値が影響していた。4)血中逸脱膵酵素活性値,特にアミラーゼではプログラム前後で明らかな変動を示した例が認められたが,その変動は一定の傾向ではなく各例によって異なり,プログラム前値の高低が影響していた。以上の結果より,習慣的な運動や減食は膵外分泌機能に影響を及ぼしていることが示唆された。本研究は第42回日本栄養・食糧学会総会(1988年5月2日∿4日)において報告された。本研究は東京学芸大学運動生理学教室において行ったものです。その遂行にあたり終始御指導いただきました渡辺雅之助教授に深く感謝いたします。また,被験者や検者として実験に御協力いただきました教室員の皆様に厚く御礼申し上げます。
1990-03-31

著者

矢野博己
川崎医療福祉大学医療技術学部

運動及び栄養習慣が身体環境に及ぼす影響 2 : ランニングトレーニング・減食習慣と血中逸脱膵酵素活性値

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