地域に学ぶ心の教育 : 小学校児童と一青年との出会いを通して
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概要
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夏休みを間近に控え,校下の公園で過ごす一人の青年のことが,大きな話題となった。その青年は子供たちの遊びの中に分け入り,夕方暗くなるまで公園で過ごすことを毎日の楽しみとしているようであった。そうした青年の思いとは裏腹に,子供たちは大人と遊ぶことへの「遠慮や違和感」など,遊びの不自由さを次第に募らせていった。夕方になり子供たちが帰宅し始めると,青年は帰りそびれた子どもをいつまでもその場に留めた。その上,帰ろうとする仕草に逆上し,長々と怒鳴りつけることが度々あった。当然,子供たちの間では,「怖い人」「おかしい人」などのマイナスイメージが膨らみ公園で遊ぼうとする子供たちはその青年の姿をうかがい,避けるようになっていった。本論は,一青年のなげかけを通し,児童・父母・教職員が共通の基盤に立ち,これまでの人間関係やふれあいの在り方を振り返るなど,多くを学んだ実践事例を報告する。
- 北海道教育大学の論文
- 1996-03-15
著者
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