<原著>陶材と金属の溶着機構の解明に関する基礎的研究 : 反射電子回折による金合金の酸化表面の解析
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概要
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陶材焼付用合金の合金表面を解析することは,その面が溶融した陶材と接するので,両者の界面反応と溶着機構を解明するために必要である。本研究は,卑金属成分として,lnとSnを総量1.5wt%含む金合金を, 1000℃で30sec-60min間,大気中で加熱し,酸化物など,表面状態の変化について,反射電子回折で解析した。 Snのみを添加した合金を除いて,それ以外の合金では,一様な酸化皮膜は形成されず合金そのものが部分的に露出している。生成した酸化物は,In_2O_3,とSnO_2で, In_20_3が広い組成範囲で優先的に形成される。 SnO_2は,Snが0.6wt%以下で,短時間の加熱では,回折リングが観察されないが,長時間の加熱になると観察されるようになる。酸化物の状態に対して加熱時間と卑金属成分濃度の依存性が認められる。高温酸化で生じた表面の凹凸は,加熱時間が増すに伴って増加する。これによって,陶材と合金の機械的結合の向上を期待できるが,合金そのものが露出していることの焼付機構への寄与は不明である。
- 北海道医療大学の論文
- 1982-12-31
著者
-
大野 弘機
東日本学園大学歯学部歯科理工
-
山根 由朗
東日本学園大学歯学部歯科理工
-
川島 功
東日本学園大学歯学部
-
鷹觜 聖子
東日本学園大学歯学部歯科理工学教室
-
鷹觜 聖子
東日園大・歯・理工
-
神澤 康夫
東日本学園大学歯学部歯科理工
-
神澤 康夫
東日本学園大学歯学会
-
大野 弘機
東日本学園大学歯学部
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