<原著>POI-自己実現尺度の展望と試論
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概要
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POIの尺度構成に関する文献展望を行ない, 自己実現を測定する尺度の今後の展開についての試論を提出した。その記述は5つの部分にわけられた。まず, 1) POIの作成過程と研究領域について整理した。次に, 2) POIの妥当性研究に関する論文を展望した。その結果, POIは, 全体としては, 妥当性を持つと結論づけてよいように思われた。しかし, 下位尺度のすべてが妥当かどうかについては, 明確な結論を得ることができなかった。また, 3) POIと他のテストとの関連性について検討した。POIは, 幾つかの種類のテストと統計的に関連しているとして整理された。それらは, loccus of control, 不安, 社会性, 知的活動, および, 因子論的人格論に関する検査である。以上の検討から, POIは, 未完成な幾つかの問題点を持っていると考えられた。そこで, 4)尺度構 成上の問題点について, 「因子性」の観点から検討した。そして, 5) それらの問題の解決について, 自己実現概念との関連において論議した。最後に, 日本語化の問題など, 残された問題について, 簡単に言及した。
- 九州大学の論文
- 1986-03-28
著者
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冷川 昭子
Institute of Health Science, Kyushu University
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冷川 昭子
Institute Of Health Science Kyushu University
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亀石 圭志
Faculty of Education, Kyushu University
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亀石 圭志
Faculty Of Education Kyushu University
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