『綴り方倶楽部』の研究 (1) : 発行状況の確認を中心として
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概要
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千葉春雄主宰『綴り方倶楽部』(1933年4月創刊,東宛書房)は小学校の児童と教師を読者対象とする月刊雑誌であり,1930年代から40年代初頭にかけた時期の生活綴方運動において,児童にとっては綴方や児童詩の学習教材として,教師にとっては綴方教育実践の交流の場として重要な役割を担ったものである.だが,これまで終刊時期すら不明のままにされてきたことにみられるように,その全貌は明らかにされてはいない.本稿は『綴り方倶楽部』に関する先行研究の到達点と問題点の検討を通して全貌解明の必要性を明らかにするとともに,『綴り方倶楽部』についての現段階での調査を踏まえて同誌の発行状況を概観したものである.本稿において,『綴り方倶楽部』は1933年4月号以降,1937年7月から1938年1月までの7ヶ月の休刊期間をはさんで,1942年4月号まで少なくとも通算99号が発行されたことを明らかにした.また,改題後継誌『学芸少国民』と再改題後継誌『少国民文学』の発行状況に関しても言及した.
著者
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