旧仙台藩領における明治前期の輻輳地
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概要
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旧仙台藩領を例として,明治前期における集落の規模,数,機能の相互関係に及ぼす近世の影響について考察した。順位規模曲線によれば旧城下町仙台の優位性はうかがわれるが,地方知行制が行われていたため小城下町的集落の発達により上に凸の形になっている。次に郡単位で集落の規模と数との関係をみると4タイプに分けられる。旧城下町仙台,港町石巻のように遠隔の地域との関係の強い都市を除けば,徒歩交通に依存していた時期であった当時においては強い階層構造は形成されず,商業機能からみればはば均等な機能量の分布がみられたといえる。集落の分布は小城下町的集落を形成する大身家臣の所領分布との関連が強い。これらの集落は交通変革によりあるものは都市へと成長をとげ,あるものは地方町にとどまることになるのである。
- 弘前大学の論文
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