セイファート銀河の X 線スペクトルの構造
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概要
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これまでに「ぎんが」衛星によって観測されたいくつかのI型セイファート銀河からのX線放射のスペクトルには, 7-10keV付近に吸収端のような形と, 約10keV以上が盛り上がる構造の存在することが新たに見つかった。このようなX線スペクトルはこれまでに唱えられてきたような標準的なモデル, 即ちべき関数的にエネルギー分布する放射が一様なガスによって吸収を受けているというモデルでは説明することが出来ない。このようなスペクトルの構造は, 吸収ガスが一様ではなくX線源の一部だけを覆うような濃いガスが存在しているために, 強い吸収を受けた成分と強い吸収を受けていない成分とが重なってできたもの(部分吸収モデル), もしくは, より高エネルギー部の放射が濃いガスによって何回かコンプトン散乱され, 反射されて直接成分に重なってできたもの(コンプトン反射モデル)と考えるのがもっともらしいことがわかった。いずれにしてもコラム密度10^<24>cm^<-2>以上の濃いガスがX線源の周りに存在していることを示唆し, これまでの活動銀河核で唱えられてきたBLR (Bload Line Region)とNLR (Nallow Line Region)のモデルに何らかの濃いガスの領域を導入しなければならないことになる。
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