夜間大気光O 2 Atmospheric (0-0) 及び OH Meinel band のロケット観測
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概要
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ロケットに搭載したマルチカラー・フォトメーターを用いて, 夜間大気光 O_2 atmospheric (0-0) band 及び OH Meinel band の同時観測を行った。O_2 atmospheric (0-0) band の発光層のピーク高度は 94km 付近に見いだされた。また OH Meinel band では高度 88km 付近であった。この結果はわれわれの前回までの観測と一致した。強度の絶対値は O_2 atmospheric 1A-0) band が 6.1-10.3kR であった。 OH (8-3), (7-3), (6-2) band ではそれぞれ 240,1450,660R となった。この値は地上観測及び他のロケット観測にほぼ等しい。この観測で得た O_2 atmospheric (0-0) band の強度より酸素原子密度を求めた。得られた酸素原子密度は高度 96km 付近で最大となり高度 90-94km に構造が現れ酸素原子の直接測定ともよく一致する結果が得られた。この酸素原子密度を用いて O_3+H 反応による OH の大気光強度を計算すると, 強度の絶対値も高度分布も今回の観測値によく一致することがわかった。また OH の消光で重要な働きをする酸素原子の反応係数の大きさを観測と実験との比較から推定することができた。同時に観測した OH(7-3), (6-2) band の高度分布は良く似ており, 強度の絶対値も O_3+H 反応による計算値と一致することから, HO_2+O 反応による OH の生成は小さいことが確かめられた。
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