第 I 報立地条件について(沖縄地域における柑橘類の生態に関する研究)(農学部)

概要

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沖縄地域における柑橘栽培の立地条件を明らかにするために, 自然発生的条件, 気象, および土壌条件の検討を行ない, 実際栽培の結果と併せて考察を行った結果を要約すると次の通りである。1.野生柑橘であるシークヮーシャーやタチバナに対し類似の性質を有し親和性の高い, クネンボ, オート, カーブチ, タンカン等が沖縄の自然環境に高い適応力を示している。2.沖縄の気温や雨量は世界最大の柑橘生産地であるフロリダ州のHomesteadやLake plcidと類似し, 台風を除けば柑橘にとって好適な条件となっている。3.沖縄地域には種々の土壌が分布するが, 排水が適切であれば全地域に栽培が可能である。4.沖縄地域の品種を考える場合, 台風やカイヨウ病, ミカンコミバエに強く, 九州本島以北と競合しないことが条件となってくる。実際栽培の結果, それらの条件を具備する品種として, 早生温州, タンカン, ミネオラ, セミノール等が上げられる。
1975-12-01