沖縄におけるトマトの砂栽培について(農学部附属農場)
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概要
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(1)pHが8.15∿9.2の強アルカリ性の沖縄の海砂を培地に使用して過去4年に亘りトマトの砂栽培を試みた。(2)肥料はOKF-1の500倍液(PH6∿7,EC2.1)を5l/m^2で, 週2∿3回施用した。(3)栽培ベットは第1図の通り舟底型の隔離ベットで底部に砂利を敷きその上に15∿20cm厚の砂を敷き詰め栽培床とした。(4)排水が良くなり湿害は皆無でアルカリ障害や微量要素欠乏症の発生が全く認められなかった。(5)茎・葉の生育や果実の着果肥大は順調に行なわれ各果房の平均着果数は4.6個, 平均果重は237gで尻ぐされ病等の発生は全く認められなかった。(6)強アルカリ性の海砂でのトマト栽培が可能となり, 土耕に比較して湿害, 塩類集積, 連作障害が解消され, また養液栽培に比較して培養液調節, 培養液温度調節, 酸素補給が不要である。したがって本栽培法は土耕栽培法および養液栽培法の問題点を補う新しい栽培法と言えよう。(7)本栽培は土壌が不要であるため劣悪土壌地帯や市街地のベランダや屋上での栽培, 施設園芸の新しい培地として有望である。
- 琉球大学の論文
- 1984-11-19
著者
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