園芸作物に対する下水汚泥の施用効果と重金属の吸収について(農学部附属農場)
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概要
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急増と重金属類有害物質の含有で処理が問題化している沖縄県の汚泥をジャーガル, マーヂに施用して園芸作物の生育, 収量に及ぼす影響と重金属類有害物質の吸収について調査した。1.作物の生育, 収量に及ぼす汚泥の施用はジャーガル, マーヂのいずれの土壌でも顕著な効果が確認された。しかし汚泥の早期施用や多量施用は不発芽や生育不良等の障害もワケギ, ホウレンソウにみられた。2.汚泥はジャーガル, マーヂに比べ水銀, カドミウム, 鉛, 亜鉛, 銅の含有量が高くヒ素, ニッケル, クローム, マンガンは逆に低かった。作物の必須元素の窒素, リン酸, カルシウムは汚泥に多量に含まれていた。3.供試した全ての作物に水銀の吸収は無かった。しかしヒ素はワケギとホウレンソウに0.4ppm以下の吸収があった。4.ワケギとホウレンソウで汚泥施用の増加に伴なってカドミウムの吸収も高まる傾向を示した。5.汚泥施用によって作物の重金属類吸収は高くなる場合もあるが確実に高まるとは断定できずホウレンソウの鉛は, ニッケル, クローム吸収とキュウリのカドミウム, 鉛吸収は逆に非施用区が高かった。6.重金属類の吸収は果実より葉が高かった。
- 1982-12-01
著者
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