マングローブ林の防災機能に関する研究 (I) : ヤエヤマヒルギの支柱根の形態上の特徴について(林学科)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヤエヤマヒルギの支柱根の防災機能について検討する基礎として, その形態について, 石垣島伊土名のヒルギ林で計測した。その結果を, 5例について図示した。その平面図・側面図から, 支柱根には3つの型があるように思われた。1つは, 外側へ外側へと伸びる型, 1つは, それから, ほぼ真下へ, 柱のように出る型, もう1つは, 前二者から, 斜に控えのような形で出る型である。これは, 総合的に支柱根の構造として理にかなっていると思われる。支柱根を各次数で分類した。主幹から出ているものを1次根とし, その1次根から出るものを2次根以下同様に分類した。高さによる支柱根の出方にも, ある傾向がみられた。主幹下部から出ている初期の支柱根は, 1次根か, 若干の2次根であるのに対し, 中位の高さから出ている支柱根は, 分岐が進み, 5次根までみられた。上部から出ている新しい支柱根では, 未だ分岐が進んでいない。高さと, 根の数の間には, 片対数紙上で, 直線となる関係がみられる。ただし, 極く上部と, 極く地際に近い所では, 直線からはずれる。大きくなるに従って, 全体の根の数も増し, 勾配も大きくなるようである。支柱根の太さは, 一般に, 分岐点で最も細く, 徐々に太くなり, 地際で最も太くなる。平均的には, 1次根が最も太く, 次数が下る程細くなっている。地際で最も本数も多く, 太さも大きくなることから, 相乗的に, 地際に近い程, 流れに対する抵抗も大きくなると思われる。この事は, マングローブ林内の堆積が, 林縁から, 林内に入るに従って, 急に粒径が小さくなる事とも深く関連しているものと思われる。
- 琉球大学の論文
- 1978-12-01
著者
-
佐藤 一紘
琉球大 農
-
佐藤 一絋
琉球大農
-
佐藤 一紘
Department of Forestry, College of Agriculture, University of the Ryukyus
関連論文
- ヒルギダマシ (Avicennia marina VIERH.) の飼料化に関する基礎的研究 : ヤギによる給餌試験(生産環境学科)
- マングローブ林内表層土の微細粒子画分の動態に及ぼす水路水の塩濃度の影響
- CO_2交換速度,O_2放出速度,クロロフィル蛍光を用いたマングローブ樹種の光合成特性の比較
- 未利用資源としてのヒルギダマシ(Avicennia marina Vierh.)の飼料化に関する基礎的研究-1-ヒルギダマシの刈り取り利用
- マングローブ林内の水路の水面の浮遊物質の有機・無機組成
- P2-1 マングローブ林の水路水面に潮の干満で出現する油膜状浮遊物質の特徴(2.土壌有機・無機化学,2007年度東京大会)
- 2-15 マングローブ林内における表層土の堆積メカニズムに関する研究 : 粘土画分の凝集に及ぼす海水塩濃度の影響(2.土壌有機・無機化学,日本土壌肥料学会 2005年度大会講演要旨集)
- マングローブ林内における表層土の堆積メカニズムに関する研究 : 腐植物質と粘土画分の特徴(2. 土壌有機・無機化学, 2004年度大会講演要旨集)
- マングローブカルスにおける増殖培地の検討
- 沖縄における緑化材料としての在来草種の適性に関する基礎的研究 (I) : 緑化材料として可能性のある在来草種の検討(林学科)
- 飼料資源としての有用木本植物の検索とその飼料化に関する基礎的研究 : 第1報 数種木本植物の収穫法
- 西表島相良川のマングローブ群落における表層堆積泥の化学性および鉱物性
- 研究課題 マングローブ林林分要素の現地調査法(林内リモートセンシング)の開発(2.2一般研究)
- 2-26 マングローブ林内の堆積泥の特徴 : 水路法面と周辺における表層堆積泥の有機物(2.土壌有機・無機化学)
- 研究課題 マングローブ林林分要素の現地調査法(林内リモートセンシング)の開発(2.2.一般研究)([2]共同利用研究)
- 研究課題 マングローブ林林分要素の現地調査法の開発 課題番号P-2000-2(2.1プロジェクト研究)([2]共同利用研究)
- マングローブ群落の潮の干満に伴う泡やコロイド状浮遊物および表層堆積物の特徴
- 28 マングローブ群落の表層堆積泥の理化学性および鉱物性(九州支部講演会(その2))
- マングローブ群落の表層堆積泥における理化学性と鉱物性(生産環境学科)
- 研究課題 衛星データによる土地被覆および植生環境の経年変動の解明(2.1プロジェクト研究)([2]共同利用研究)
- 課題(10-49):マングローブ樹冠層の分光反射特性に関する研究(継続)(2.2一般研究)([2]共同利用研究(平成10年度))
- マングローブ林の分光反射率の潮位による変化
- マングローブ樹冠層の分光特性に冠する研究(2.2一般研究)([2]共同利用研究(平成9年度))
- ランドサット5号TMデータから得られる諸指標と沖縄のマングローブ林の林分要素との関係
- ランドサット5号TMデータと沖縄のマングローブ林の林分要素との関係
- 沖縄本島北部の照葉樹林の林床に見られる裸斑の特徴と類型化 (第5回「地球環境財団研究奨励金」研究成果報告書(3))
- マングローブ林の防災機能に関する研究 (V) マングローブ林造成法に関する予備試験(林学科)
- マングローブ林の防災機能に関する研究 : 第 4 報マングローブ林の防災機能の検討と根系に関する予備水理模型実験(林学科)
- マングローブ林の防災機能に関する研究 (I) : ヤエヤマヒルギの支柱根の形態上の特徴について(林学科)
- マングローブ林内の堆積特性に関する研究 (I) : 慶佐次川のマングローブ林における堆積表層の粒度分布について(林学科)