第28次南極地域観測隊気象部門報告1987
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概要
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この報告は, 第28次南極地域観測隊越冬隊気象部門が, 1987年2月1日から1988年1月31日までの期間, 昭和基地において行った気象観測(主として地上, 高層およびオゾン観測)の結果をまとめたものである。観測方法, 設備などは第27次観測隊とほぼ同じである。総合自動気象観測装置(AMOS)による地上および高層気象観測, 統計は順調に行われた, オゾンホール現象解明のため, ドブソン分光光度計およびオゾンゾンデによるオゾン観測を強化した。越冬期間中特記される気象現象としては, 次のものがあげられる。1)冬期間を除いて月平均気温は平年より高かった。また, 風は冬期間を除いて強く, 11月の平均風速はこれまでで最大となった。2)ブリザードは14回襲来したが, 6月中旬から9月中旬にかけてはブリザードがなかった。年間ブリザード回数および日数はこれまでの最少となった。3)対流圏の気温はほぼ平年より高く経過した。成層圏の気温は全般に平年より低く, 特に10月から11月にかけては平年を10℃も下回る層があった。極夜ジェットが弱まるのは通常は11月であるのに, 1ヵ月おくれて12月となった。4)オゾン全量は異常に減少し, 10月8日には153m atm-cmとこれまでの最少値を記録した。このとき成層圏下部のオゾン層の中間部分にオゾンがほとんどない層が出現した。
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