昭和基地周辺における蘚類の生態学的研究課題(英文)
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概要
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日本南極観測の20年を通して, 昭和基地周辺で行われてきた蘚類研究が概観され, いくつかの研究課題が指摘された。(1)地域的および全南極的な植物散布の観点で蘚類植生の定着を考察すること。(2)蘚類の分類や分布の研究と平行して, 土壌の諸性質や栄養塩と植生との関係を解析すること。(3)蘚類の仮根帯の形成過程を解明すること。(4)蘚類の生育形, ことに湖水中に生きているものに関する知見を得ること。(5)蘚類の生殖器と胞子体の発達過程を解明すること。これらの課題の解明は, 環境監視の指標としての蘚類の生態的意味を理解するうえで基礎的知見を与えるであろう。
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