インピーダンスプローブによるイオン組成の遷移層高度の観測
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概要
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K-9M-54号機,及び,55号機に搭載されたインピーダンスプローブによって測定されたシース容量値からシースの厚さが求められて,領域のデバイ長との比が計算され,その高度分布が詳細に検討された結果,次のようなことが明らかになった.(i)シース厚とデバイ長の比はこれまでに報告されている値に近く,0.7から2.4の値であった.(ii)シース厚とデバイ長の比は160km附近で明確な負の勾配の高度変化を示した.この負の勾配の生じる高度はイオン組成の遷移層高度を与えるものであると解釈される.すなわち,この高度領域を境にして電離層の主要イオンがNO^+,O_2^+からO^+へ移っていくと考えられる.今回得られたイオン組成の遷移層高度は,K-10-12号機によって観測されたイオン組成の高度分布から求めた遷移層高度に近い値であった.また,K-9M-41号機にって測定された低域ハイブリッド共鳴周波数から求められたイオン組成の高度変化にも良く一致した.
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