Physiological Observation of Distance Runners on Repetitive Runs during a Whole Day (〔東海大学〕体育学部創設10周年記念)
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概要
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20名の長距離走者が各10名ずつに分かれ, 昼夜にわたる1600mリレーを行なった。各走者の昼夜(24時間)にわたる走行回数は26∿28回であった。このようなリレーでは1600m走の繰り返し, 気温, 湿度, 風速, 生体の日内変動等が生体負荷として加えられていると考えられる。この研究では, このようなリレーにおける長距離走者の生体変動を生理学的側面から観察し, その運動生理学的意義を考えようとした。得られた結果は次のとおりである。1) 最初の数回の走行で著しい体重減少が認められ, その体重減少率は最終体重減少度のおよそ45%に達していた。2) このような時期には走行時間の短縮が認められた。しかし, その後の体重減少は少なく, 走行時間が延長した。3) 収縮期血圧の低下が徐々に生じ, 終了時には脈圧が約31mmHgとなった。4) 血清GPT, LDH, AL-Pにはこの競技中ほとんど変動が認められなかった。しかし, 血清GOTは正常範囲内ではあるが徐々に上昇し, 有意的変化を示した。5) 血糖は競技中を通し, 正常範囲内に維持されていた。血清遊離脂肪酸は競技中統計的に有意な増加を示していた。血清トリグリセライドは個人差も大きかったが, 競技終了時には有意な減少を示した。全燐脂質にも有意な減少が観察された。これらの結果から, このようなリレーにおける長距離走者の生理学的観察を行ない, その運動生理学的意義を考察した。
著者
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Iwagaki Suketsune
東海大学体育学部生理・運動生理学研究室
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Kobayashi Keizo
東京慈恵会医科大学第2生理
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Kobayashi Keizo
東京慈恵会医科大学第二生理学教室
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Ariyoshi Masahiro
東海大学体育学部キネシオロジー研究室
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Iwagaki Suketsune
東海大学体育学部生理・運動生理研究室
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