Significance of Changes in the Body Weight of Student Long Distance Runners
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概要
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長距離走者における体重変化の意義を明らかにするために, 自覚的走行距離の信頼性, 体重変化の特徴, 体重変化量と競技能力(自己最高記録)の関係, 走行スピードと走行距離の関係, さらに合宿時の血清脂質の量的, 質的変動について検討し, 次のような結果が得られた。1. 長距離走者における自覚的走行距離の信頼度は, 0.65-6.02km走で92.1-100.4%の範囲内にああった。2. 40km走直後の体重変化率は, 20km走後のそれより有意に大きく(p<0.1), その後の体重の回復には両群共著しい個人差が現れた。3. 毎日の走行距離と体重の間には, 走行距離の増加に伴って体重の減少(p<0.05), あるいは体重の増加(p<0.05)という2つの有意な関係が認められた。これらの関係の交点は, その走者の1日の許容走行距離と考えられた。4. 合宿時における長距離走者の体重変化量は, 競技能力(自己最高記録)と有意な関係にあった(p<0.05)。5. 長距離走者では, スプリント能力が著しく低下し, スプリント能力と持久的能力の交点は800mへ移行した。6. 長距離走者における血清TG-GOT, TG-LDHには, それぞれ有意な関係が認められた(p<0.05,p<0.1)。さらに, 合宿後, 血清トリグリセライドの脂肪酸組成ではリノール酸およびアラキドン酸の有意な減少が観察された(p<0.05)。これらの結果より, 長距離走者のトレーニング時によって生じる体重の変化は, 肝臓の脂質代謝に起因し, 個人の許容走行距離, およびトレーニング量は肝臓の代謝的ストレスを示しているものと考えられた。
著者
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Iwagaki Suketsune
東海大学体育学部生理学研究室
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Kazami Masatoshi
東海大学体育学部生理学研究室
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Kimura Yasuo
東海大学体育学部生理学研究室
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Iwagaki Suketsune
東海大学体育学部生理・運動生理学研究室
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