<研究報告>緑色植物の再生現象に対する日光の影響 第8報 : 日光条件を異にする育成地から採取した材料に於ける生成比較(2)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この実験では,(1)明るい室内窓際で育てた材料を仮りに陽材料,(2)同室の中央のそれより弱光下で育てた材料を陰材料I,(3) (2)と同じく室の中央で育てたが,置床直前の2日間だけ暗室に入れて空腹状態にした材料を陰材料IIとして,これら3種から採つた有頂芽葉条の挿子について,NAA液で浸漬処理し,処理液並びに水耕液にグルコースを添加しすこ場合と然らざる場合との再生成績の比較を試みた。1. これら3種の材料共春日井氏処方の1/2濃度で水耕ししたもの(春日井氏液水耕群)よりは,それに初め0.5%後0.25%のグルコースを添加して水耕したもの(グルコース添加群)の再生(発根)成績の方が劣る。2. 春日井氏液水耕群では陽材料の再生成績が最もよく,次が陰I,陰IIの順である。グルコース添加群では反対に陽材料の成績最も劣り,陰Iと陰IIとは大差はない。随つて両群間の成績差の最も大きいのは陽材料で,最も小さいのは陰IIである。3. 陽材料に於て,春日井氏液水耕群ではNAA処理濃度の最も高い5区の再生成績が最もよいのに,グルコース添加群では処煙波度の高い区ほど著しい発根阻害を受けた。これに対して,陰材料IIの春日井氏液水耕群では再生成績の最高は3区で,グルコース添加群での最高は4区である。陰材料Iでは春・グ両群共だいたい陽材料と陰材料IIとの中間の成績を示している。
- 福岡女子大学の論文
- 1957-04-30
著者
関連論文
- 緑色植物の再生現象に対する日光の影響 第7報 : 日光条件を異にする育成地から採取した材料に於ける再生比較(1)
- 葉条挿子の生長成形に及ぼすホルモン処理の影響(3)
- 葉条挿子の成長成形に及ぼすホルモン処理の影響(2)
- 葉条挿子の成長整形に及ぼすホルモン処理の影響(1)
- 異なる日光条件下に育成された母植物から採つたトマト挿子に於ける養液の葉面噴霧と発根との関係
- 緑色植物の再生現象に対する日光の影響 第8報 : 日光条件を異にする育成地から採取した材料に於ける生成比較(2)
- 緑色植物の再生現象に対する日光の影響 第6報 : トウロウソウの葉を挿子としてホルモン処理した場合の再生成績
- 緑色植物の再生現象に対する日光の影響 第5報 : 特にホルモンとの関係に関する実験
- 氣象要素が貯藏されたる甘藷の組織に及ぼす影響について 第1報
- 緑色植物の再生現象に對する日光の影響 第4報