異文化環境に適応する人材に求められるもの〜日中合弁企業における社員研修の事例から〜
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
外国人が日本という異文化環境において働く上で身に付けなければならない知識や能力は何なのか。日中合弁企業の中国人SEに対する社員研修についての調査結果と日本におけるビジネス日本語教育との比較により、語学力については「話す」「聞く」というコミュニケーション能力、学習者の業務内容に特有の日本語を学ぶ必要性が明らかになった。それは日本でのOJT研修を終えて帰国した社員からの聞き取り調査で話された内容と一致した。さらに意思疎通に支障が出た場合の対処のための問題解決ストラテジーの重要性も彼らの回答から窺われた。また、日本のビジネス社会の特徴として、品質標準化要求、細かな進捗管理方法、協調的な進め方、長時間勤務、業務内容の指示の非明示性が指摘された。彼ら自身も日本人との親密なコミュニケーションの大切さを強調していた。以上のことから外国人の人材育成にはコミュニケーション技能およびソーシャルスキルを重点的に教える必要があることがわかった。
- 2004-02-20
著者
関連論文
- 「留学生30万人計画」の実現可能性をめぐる一考察
- 異文化環境に適応する人材に求められるもの〜日中合弁企業における社員研修の事例から〜
- 「留学生30万人計画」の実現可能性をめぐる一考察
- クラス授業で行われる音読に対する教師の目的意識〜外国人学習者に対する日本語教育現場での調査から〜
- 日本人大学生の話し方に見られるわかりにくさの諸相 -就職模擬面接で求められた口頭説明表現の分析からー
- 中国上海復旦大学日語日文科における日本語教育
- 我が国の留学生政策と大学教員の留学生指導に関する一考察
- 情報提供型口頭発表の内容構成とレジュメ化に見られる問題点 : アカデミックスキルの観点から
- 学部留学生に対するレジュメの作成指導
- 教師はどのように学習者の読む力を測るのか : 初級読解テストの分析を通して
- 音読はクラス授業でどのように行われているか : 教師に対するアンケート調査から
- 学習者が気付いた自分の発話の誤り : 中上級学習者の口頭発表の分析から
- 大学在学中の私費留学生の時間的展望と「日本留学」の意味