N-Acetyl-D-Glucosaminyl Isonicotinic Acid Hydrazide に関する研究
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概要
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INH誘導体の一つであるN-Acetyl-D-Glucosaminyl Isonicotinic Acid Hydrazideについてマウスに対する毒性, 試験管内抗菌力, マウスの実験的結核症に対する治療効果及び小児結核患児に大量投与した際の副作用等について検討を加えた。1) マウスに対する急性毒性はINHの1/10ないし1/20以下で極めて低かった。2) マウスに対する慢性毒性は極めて低く, INH換算200mg/kg 6週間連続経口投与で体重の増加は対照群に比しやゝ劣るが他のINH誘導体に比し著明であった。3) 結核菌に対する最小発育阻止濃度はINH換算0.125γ/cc及び0.25γ/ccであった。4) マウスの実験的結核症に対しては皮下注射で効果なく, 経口投与ですぐれた治療効果を認めた。5) 小児結核患児に50mg/kg及び70mg/kg投与して5カ月間副作用を観察し, 50mg/kg群8例中1例, 70mg/kg群10例中3例に主として嘔吐のための投薬中止例を認めた。他はほとんど副作用を認めず5カ月間の投薬に耐えた。
- 京都大学の論文
著者
-
小林 裕
小児科学
-
杉山 茂
京都市桃陽学園
-
寺村 文男
Division of Pediatrics of the Tuberculosis Research Institute, Kyoto University
-
小林 裕
京都大学結核研究所小児特異性研究部
-
寺村 文男
京都大学結核研究所小児特異性研究部
-
川田 義男
京都大学結核研究所小児特異性研究部
-
杉山 茂
京都市立桃陽学園
-
福井 斉
京都市立桃陽学園
-
寺村 文男
Division Of Pediatrics Of The Tuberculosis Research Institute Kyoto University
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