〔第 4 篇〕リンパ節内活性 INH 濃度に関する研究(小児の組織内活性 INH 濃度に関する研究)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1) 成人肺結核12例(ただしうち1例は乳児)についてINH 3.3mg/kgを内服させ, 2∿4時間後に手術により摘出した肺門リンパ節をパパインで消化し, 生物学的活性INH濃度を測定した。リンパ節内濃度は一般に低濃度であり, 血清中濃度と比較し得た10例のうち, 1例の例外を除いて残りの9例は血清中濃度より低値であつた。2) モルモツトの実験的結核症において, SM 30mg/kg, PAS 300mg/kg, INH 10mg/kg, INH 30mg/kg 毎日皮下注射の各群の治療効果を主として感染局所所属リンパ節の組織学的所見を中心に検討を加え, INH 30mg群はINH 10mg群よりすぐれ, 次いでSM群であり, PAS群が最も悪く, 対照群と余り差がないことを認めた。3) これらのことからリンパ節結核症に対して積極的に治療を行うに際しては血清中濃度を指標として, 副作用に注意しつつ出来るだけ大量のINHを与えるべきであると考えられる。
- 京都大学の論文
著者
-
寺村 文男
Division of Pediatrics of the Tuberculosis Research Institute, Kyoto University
-
寺村 文男
京都大学結核研究所小児特異性研究部
-
寺村 文男
Division Of Pediatrics Of The Tuberculosis Research Institute Kyoto University
関連論文
- STUDIES ON THE CHANGE OF TUBERCULIN REACTION REPEATEDLY TESTED AT THE SAME SITE OF THE SKIN OF A BCG VACCINATED GROUP OF SCHOOL CHILDREN : 3. RESULTS OBTAINED 18,24 AND 30 MONTHS AFTER BCG VACCINATION
- BCG 既接種者からの自然陽転選出基準について
- 〔第 3 篇〕小児における INH 大量投与時の副作用に関する研究(小児の組織内活性 INH 濃度に関する研究)
- 学童における副鼻腔気管支炎に関する調査
- マウスにおける INH 早期治療の再感染防禦力に及ぼす影響
- N-Acetyl-D-Glucosaminyl Isonicotinic Acid Hydrazide に関する研究
- STUDIES ON THE CHANGE OF TUBERCULIN REACTION REPEATEDLY EXAMINED AT THE SAME SITE OF THE SKIN OF A BCG VACCINATED GROUP OF SCHOOL CHILDREN : 2. RESULTS OBTAINED 6 AND 12 MONTHS AFTER BCG VACCINATION, ESPECIALLY "L" REACTION
- いわゆる虚弱兒童の成因に関する一考察
- 〔第 4 篇〕リンパ節内活性 INH 濃度に関する研究(小児の組織内活性 INH 濃度に関する研究)
- 〔第 2 篇〕INH 血清中濃度に及ぼす INH 増量および PAS-Ca 併用の影響(小児の組織内活性 INH 濃度に関する研究)
- 〔第 1 篇〕小児の血清中イソニコチン酸ヒドラジツド濃度について(小児の組織内活性 INH 濃度に関する研究)