破砕処理トウモロコシサイレージにおけるローラ間隔の違いが乳牛の炭水化物およびタンパク質利用に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
破砕処理トウモロコシサイレージ(CS)におけるローラ間隔の違いが,乳牛の養分利用に及ぼす影響を検討した.黄熟期に設定切断長を19 mmとし,ローラ間隔5 mm (CPR)または1 mm (FPR)で破砕処理をして収穫し,飼料全体の粗タンパク質含量が14%となるように,各CSに大豆粕を混合したものを供試した(CPR区,FPR区).これらをルーメンおよび十二指腸カニューレを装着したホルスタイン種乾乳牛3頭に給与した.CSの化学成分および乾物摂取量は区間に差がなかった.ルーメン内のデンプン消化率はFPR区が高かったが(P < 0.05),有機物およびNDF消化率は区間に差がなかった.ルーメン液のpHはFPR区が低かった(P < 0.05).可消化養分総量,ルーメン内の微生物体窒素合成効率および粗飼料価指数にはローラ間隔の影響がみられなかった.以上より,黄熟期に収穫したCSにおいて,設定切断長が19 mmのとき,ローラ間隔を5 mmから1 mmにしても養分利用性の向上はみられず,ローラ間隔5 mmで破砕処理の効果が十分に得られることが示された.
- 2010-11-25
著者
-
谷川 珠子
北海道立畜産試験場
-
原 悟志
北海道立畜産試験場
-
大坂 郁夫
北海道立中央農業試験場
-
川本 哲
北海道立畜産試験場
-
谷川 珠子
道総研畜産試験場
-
大坂 郁夫
道総研中央農業試験場
-
川本 哲
道総研畜産試験場
-
原 悟志
道総研上川農業試験場天北支場
関連論文
- トウモロコシサイレージにおける破砕処理が乳牛の炭水化物およびタンパク質利用に及ぼす影響
- モミ米および玄米の破砕処理がメンヨウおよびウシによる成分消化率に及ぼす影響
- とうもろこしサイレージ主体飼養時の泌乳牛における摂取量および乳生産
- 熟期の異なるとうもろこしサイレージの給与が乳牛の炭水化物およびタンパク質利用性に及ぼす影響
- 魚粉利用による泌乳牛の窒素排泄量低減
- 放牧主体飼養時の搾乳牛への規格外小麦の給与量が放牧草採食量および乳生産に及ぼす影響
- 牧草サイレージ主体飼養における泌乳牛の糞尿量および窒素排泄量
- 4-20 牧草サイレージの乳牛の採食性からみた春のスラリー散布時期
- 牧草サイレージの調製条件とタンパク質分画
- 牧草およびとうもろこしサイレージ主体飼養における乳牛の乾物摂取量
- 肉用種母牛へのセレン酵母の給与が哺乳子牛の白血球機能に及ぼす影響
- 乳用雄肥育牛における肝膿瘍の発生要因解析
- 携帯型心電計による乳牛の低カルシウム血症の簡易判定法
- 排卵同期化による黒毛和種雌牛の定時人工授精技術
- 破砕処理トウモロコシサイレージにおけるローラ間隔の違いが乳牛の炭水化物およびタンパク質利用に及ぼす影響
- ルーメン発酵を制御する乳牛の繊維・デンプン給与設計 (特集 ルミノロジー研究と牛の飼養技術) -- (牛の飼養技術とルーメン発酵)
- 北海道地域の研究成果情報(平成14年度)から 草地酪農における飼料自給率70%のための放牧飼養法と産乳性
- 草地酪農における飼料自給率70%のための放牧技術
- 粗飼料主体乳牛飼養における炭水化物の給与
- チモシ-基幹草地の集約放牧技術 (北海道における健康(安全),ゆとり,高品質乳生産をめざした飼養技術の進展) -- (集約放牧技術)
- 高乳脂率を維持するための繊維成分の考え方 (北海道における健康(安全),ゆとり,高品質乳生産をめざした飼養技術の進展) -- (栄養管理技術)
- 泌乳牛における炭水化物効率的利用 (北海道における健康(安全),ゆとり,高品質乳生産をめざした飼養技術の進展) -- (栄養管理技術)
- モミ米および玄米の破砕処理がメンヨウおよびウシによる成分消化率に及ぼす影響
- 破砕処理トウモロコシサイレージにおけるローラ間隔の違いが乳牛の炭水化物およびタンパク質利用に及ぼす影響
- トウモロコシサイレージにおける破砕処理が乳牛の炭水化物およびタンパク質利用に及ぼす影響
- サイレージ調製時の破砕およびアルカリ処理がウシにおけるモミ米ソフトグレインサイレージの消化性に及ぼす効果