カルボプラチンと5-FUの全身化学療法が有効であった肺転移を伴う肝細胞癌の1例
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概要
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症例は,71歳 男性.アルコール性肝硬変のため当院外来に通院していた.2005年の腹部造影CT検査にて,肝内に多発する肝細胞癌を認め,肝動脈化学塞栓療法(transcatheter arterial chemoembolization;以下,TACE)を施行(1回目).2007年9月には肝内再発,肺転移を認め,肝内病変に対しTACE(2回目)施行し,肺転移に対しては,カルボプラチンと5-FUによる全身化学療法を開始した.以降は,4週間の休薬期間をおいて,計6コース施行した.治療1年半後には,肺転移は著明に縮小した.その後,肝内再発を認め,TACE(3回目)を施行した.現在も原発巣,肺転移巣はコントロールされたままで経過観察中である.肝細胞癌に有効な全身化学療法は少ないが,肺転移巣に対して著効した症例を経験したので報告する.
- 2011-01-25
著者
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早田 哲郎
福岡大学医学部消化器内科
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向坂 彰太郎
福岡大学医学部消化器内科
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向坂 彰太郎
福岡大学 消化器内科
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向坂 彰太郎
福岡大学病院 卒後臨床研修センター
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向坂 彰太郎
福岡大学 医学部放射線医学教室
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梅田 文夫
福岡市医師会成人病センター
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平野 玄竜
福岡市医師会成人病センター消化器科
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平野 玄竜
福岡大学医学部消化器内科
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喜多村 祐次
福岡大学医学部消化器内科
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喜多村 祐次
福岡大学 医学部第三内科
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喜多村 祐次
福岡市医師会成人病センター
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志賀 洋
福岡市医師会成人病センター
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池田 憲治
福岡市医師会成人病センター
-
森田 勇
福岡市医師会成人病センター
-
宇野 博之
福岡市医師会成人病センター
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有田 好之
福岡市医師会成人病センター
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梅田 文夫
福岡市医師会成人病センター代謝内分泌科
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