膜性増殖性糸球体腎炎の治療・寛解後にループス腎炎が判明した11歳女児例

元データ 2009-04-15 日本小児腎臓病学会

概要

 症例は11歳の女児。7歳時に腎機能障害と低補体血症を伴うネフローゼ症候群を発症した。腎生検にて高度の分葉化を伴う増殖病変,基底膜二重化などがみられ膜性増殖性糸球体腎炎 (MPGN) と考え,ステロイドパルス療法,PSL隔日投与で一時的に尿所見正常化,腎機能改善がみられた。2年後の腎生検にて光顕上,増殖性変化は改善傾向を示した。ステロイド治療中止2年後に,蝶形紅斑の出現とともに,蛋白尿・血尿と低補体血症が再燃,抗ds-DNA抗体陽性化も認められ,全身性エリテマトーデスと確定診断した。腎生検にて,ループス腎炎ISN/RPS分類classIV-G (A/C) と診断し,ステロイドパルス療法,低用量シクロフォスファミド静注療法にて寛解導入を行っている。3回の腎生検の免疫染色結果の推移を検討すると,経時的に “full-house” nephropathyへの移行がみられた。MPGNの組織像を呈する症例においては,その治療・寛解後も,血液検査,組織学的検索を参考に,SLE移行について慎重に考慮していく必要がある。

著者

藤枝 憲二 旭川医大小児科
三代川 斎之 旭川医科大学 第一外科
三代川 斎之 旭川医科大学病院病理部
徳差 良彦 旭川医科大学病院病理部
立野 正敏 旭川医科大学免疫病理分野
高橋 弘典 旭川医科大学小児科
杉本 昌也 旭川医科大学小児科
真鍋 博美 旭川医科大学小児科
梶野 浩樹 旭川医科大学小児科
佐々木 聡 北海道大学大学院医学研究科小児科学分野
藤枝 憲二 旭川医科大学小児科
徳差 良彦 旭川医科大学 外科
徳差 良彦 旭川医科大学
徳差 良彦 旭川医科大学 医学部第1内科
徳差 良彦 旭川医科大学附属病院病理部
立野 正敏 旭川医科大学病理学講座
立野 正敏 旭川医科大学病理学第二講座
藤枝 憲二 日本小児内分泌学会
藤枝 憲二 北海道大学医学部小児科学教室
藤枝 憲二 遠軽厚生病院 小児科
梶野 浩樹 旭川医科大学 第1内科
杉本 昌也 旭川厚生病院小児科
杉本 昌也 旭川医科大学 集中治療部
立野 正敏 旭川医科大学病理学講座免疫病理分野
三代川 斎之 旭川医科大学付属病院病理部
藤枝 憲二 旭川医科大学 小児科
藤枝 憲二 旭川医科大学附属病院 周産母子センター
立野 正敏 旭川医科大学 病理学第二講座
藤枝 憲二\ 北海道大学医学部小児科
徳差 良彦 旭川医科大学附属病院 放射線科
藤枝 憲二 北海道大学 生殖発達医学講座小児科学分野
佐々木 聡 北大 大学院医学研究科 小児科学分野
佐々木 聡 北海道大学 医学部小児科
佐々木 聡 北海道大学病院小児科

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