可溶化技術を用いた汚泥処理に関する研究展望
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
下水処理施設から発生する下水汚泥は年々増加の傾向にある。これまで,発生した汚泥は濃縮,脱水さらに焼却工程を経て埋立処分されてきた。しかし,埋立処分場の絶対的不足から,埋立処分の量を減らし下水汚泥を有効利用する気運が高まってきている。下水汚泥を有効利用する方法として,緑農地利用,建設資材化ならびにエネルギー利用などがあげられるが,こうした方法は多くの問題を抱えている。そして何より,こうした方法は下水汚泥を有効利用するだけであって,下水汚泥の発生そのものを削減できるものではない。そこで近年,下水汚泥から資源回収できることに加えて,下水汚泥の発生量を削減できる可溶化技術が注目を集めるようになった。本稿では,従来用いられてきた汚泥処理法について触れ,下水汚泥を化学的,生物学的あるいは物理学的に可溶化できる技術をそれぞれ紹介した。さらに,可溶化技術の今後の課題ならびにそれを用いた汚泥処理に関する研究展望について述べた。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
- 2008-01-30
著者
-
樋口 隆哉
山口大学工学部
-
深川 勝之
山口大学大学院理工学研究科
-
今井 剛
山口大学大学院理工学研究科環境共生系専攻
-
関根 雅彦
山口大学大学院理工学研究科
-
樋口 隆哉
山口大学大学院理工学研究科
-
村上 定瞭
宇部工業高等専門学校物質工学科
-
竹内 正美
宇部工業高等専門学校物質工学科
-
荒金 光弘
山口大学大学院理工学研究科
-
今井 剛
山口大学大学院理工学研究科
-
村上 定瞭
広島商船高等専門学校
-
樋口 隆哉
山口大
関連論文
- 馬鈴薯澱粉廃水を対象とした熱変性による前処理およびUASB法によるメタン回収に関する研究
- RDF保管時における発熱特性に関する研究
- 家電リサイクル法施行前後における不燃・粗大ごみ資源化状況に関する研究
- 嗅覚測定法における精度管理と不確かさの推定 (特集 においの評価技術の動向)
- CSO対策に関する英国調査報告 (第41回下水道研究発表会講演集 平成16年度)
- CSOに関するきょう雑物実験調査 (第41回下水道研究発表会講演集 平成16年度)
- 年会学生ポスター発表賞 (ライオン賞) の表彰報告
- 嗅覚測定法における精度管理と不確かさの推定
- アサリ資源の保全のための効率的なアオサ回収方法の検証
- 草木の燃焼に伴うPCDD/Fs の発生評価に関する研究
- バークによるアンモニア吸着および脱臭特性に関する実験的研究
- 浄水場データ及び水道統計を用いたpH調整による鉛溶出低減効果の検討
- 山口湾のアサリ再生対策の検討
- 廃水処理系への窒素・リン負荷低減機能を備えた汚泥減量化プロセスに関する研究
- アルカリを添加した亜臨界水処理における余剰汚泥の可溶化に関する研究
- 森・川・海をつなげる自然再生--椹野川流域圏の取り組み (特集 瀬戸内海を里海に--新たな視点による再生方策)
- 閉鎖性水域における底層部への高濃度酸素水導入による水質改善効果に関する研究
- UASB法における除去率維持を考慮したグラニュールの早期形成手法に関する研究
- 建設廃棄物の排出量および再生利用量の予測に関する研究
- 高温UASB法におけるグラニュールの早期形成手法の開発
- 二酸化チタンを利用した水辺空間における藻類制御に関する研究
- コンポスト化における通気量および腐熟度評価
- リグニン分解酵素によるコンポストの腐熟度評価
- ごみ焼却施設の物質・金属資源収支の推定
- 河川流域における土壌流出特性及びそれが河口干潟の環境に及ぼす影響
- ホタル護岸の有効性に関する研究
- 共通教育物理実験におけるマルチメディア教材導入の実践報告
- 建設廃棄物の排出量および再生利用量の予測に関する研究
- 嗅覚測定法の精度管理 : 精度管理用模擬臭気標準ガスの作成
- 2K1030 諸外国における悪臭規制へのアプローチ
- 1E12 排出水臭気に対する臭袋法の適用可能性について
- 高専工業化学科教育に対する企業の意識 : 企業へのアンケート調査結果より
- 宇部高専工業化学科教育に対する卒業生の意識 : 卒業生へのアンケート調査結果より
- 海辺環境におけるにおいの発生特性およびその影響因子に関する研究
- 「2nd IWA International Conference on Odours and VOCs : Measurement, Regulation and Control Techniques」に参加して
- 嗅覚測定法における精度管理
- 日本における嗅覚測定法の精度管理
- 嗅覚測定法における不確かさ評価
- 私の履歴書
- 中国における飲料系産業排水の嫌気性処理の実例紹介
- 中国における飲料系工場実排水の嫌気性処理効果について : 飲料系工場排水処理に関する実例の紹介
- 液膜を利用するDO改善技術に関する基礎的研究
- 溶存気体を利用する環境改善 : 気体溶解と脱気の画期的技術
- し尿沈殿槽を設けた小型合併処理浄化槽の処理特性--2流口,深層・流量調整型浄化槽の開発
- 山口での第43回日本水環境学会年会を終えて
- テトラアルキルアンモニウムの嫌気性微生物に与える影響
- 可溶化技術を用いた汚泥処理に関する研究展望
- 生息場評価手法を用いたホタル水路の建設
- 食の循環を考える : 講演会の内容から
- 環境動態モデリングの現状と課題 : モデルによって環境を救うために
- 塩素等の薬品を用いない無害な気体による安全・安心な水の殺菌技術の開発(水を浄化・再利用・治める技術,水をあやつる)
- ポリエチレン溶着による混練押出材料の物性に及ぼす添加樹脂粒径の影響
- 藍藻の工業的利用に関する研究 : 藍藻の連続大量培養と主要栄養塩類の代謝速度
- 生物学的脱窒素反応の高能率化に関する研究(II) : 有機物酸化, 硝化および脱窒反応の競争する系における反応速度論
- 内視鏡を用いた電気インピーダンス測定による胃癌の診断に関する研究
- 亜臨界水処理を用いた下水汚泥の資源化におけるリンおよびメタン回収率に関する研究
- 海岸環境の望ましい姿と人々の関わり方に関する住民意識調査
- 水耕栽培を併用したゼロエミッション型水産養殖モデルに関する実験的研究
- 工業廃水中のEDTA鉄(III)キレート分解処理用バイオリアクターの開発 : EDTA鉄(III)キレート分解菌の固定化とその分解挙動
- コンポスト化における臭気を用いた腐熟度評価に関する研究 (第14回廃棄物学会研究発表会)
- ポリ塩化ビニール製造プロセス廃液の処理に関する研究
- 高専における産業界との交流に関する調査研究(高専と産業界)
- 農地土壌の窒素・リン流出ポテンシャルに関する研究
- 面源負荷としての土壌の富栄養化ポテンシャルに関する研究
- 「水熱反応を利用した汚泥削減化システムに関する基礎的研究」への討議.回答
- 水熱反応を利用した汚泥削減化システムに関する基礎的研究
- 白色腐朽菌類を用いた排水の脱色処理に関する研究
- 亜臨界水処理およびMAP法を用いた下水汚泥からのリン回収に関する研究
- 浅海環境評価を目的とした水中音響観測によるテッポウエビ類生息密度推定
- 高速回転ディスクを用いた余剰汚泥の可溶化に関する実験的研究
- 過負荷運転によるUASB法におけるグラニュールの形成促進に関する研究
- 海辺環境における嗅覚的アメニティ要素に関する研究
- 亜臨界水処理と晶析法(HAP法およびMAP法)の組合せによる下水汚泥からのリン回収
- ポリエチレン溶着による混練押出材料成形とその諸物性
- 廃ガラスおよび貝殻を原料とした発泡担体による河川水質の改善効果--アンモニア性窒素およびリン酸態リンの除去効果
- ポリエチレン溶着による混練押出材料成形とその諸物性
- 含水率の高い有機廃棄物(余剰汚泥)の可溶化に関する実験的研究
- 亜臨界水処理を用いた余剰汚泥の資源化における加水分解プロセスの促進に関するアルカリ添加の影響
- ディスポーザで粉砕した厨芥ごみの嫌気・好気消化法による処理の評価に関する研究
- 生態系システムを取り入れた海水浄化に関する研究
- 粗大ごみ処理施設における金属収支の推定
- 活性汚泥処理水中の残留 : 有機物, リン, 色素の凝集沈殿による除去
- 温度密度差を利用した上向流懸濁液の固液分離
- ホタル舞う椹野川の再生 : シミュレーションから河川整備の現場への展開
- 汚泥減量化技術の設計・操作条件と留意事項
- 特集のねらい
- 高温高圧水を利用した新しい水処理技術 (特集 環境調和型社会の創造--21世紀の水環境)
- ごみの分別に起因する焼却炉の発熱量低下に関するシナリオ解析
- 宇部市におけるプラスチック製容器包装の収集・処理費用の解析
- リサイクルに伴うごみ処理コスト増大に関する基礎調査
- 2D1115 排出水中臭気物質の気相への移動特性に関する研究
- リサイクルプラザにおける家電リサイクル方式の評価に関する研究
- プラスチック類の燃焼に伴う PCDD/Fs の発生に関する研究
- 器材推奨審査委員会
- 改良型合併処理浄化槽における厨芥と生活排水の同時処理に関する研究
- 回転平膜を用いた膜分離高濃度活性汚泥法における曝気制御による有機物および窒素の同時除去に関する研究
- 生物生息環境の影響評価手法
- ビオハーモニー下水道--生態系にやさしい下水道をめざして 種々の生息環境評価手法と下水道(1)
- 貧酸素水塊の発生とそれに伴う魚の逃避行動のモデル
- Phosphorus Recovery from Excess Sludge with Subcritical Water Process and Magnesium Ammonium Phosphate Process