二成分ヒートパイプ内におけるマランゴニ効果生起の機構とその特徴
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概要
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二成分ヒートパイプ内で起こる熱・物質移動現象を総合的に取り扱って解析することにより, 寸法, 加熱量, 仕込み液濃度, 冷却水温度などの二成分ヒートパイプの条件と, マランゴニ効果との関係を内部の流れ場, 温度場, 濃度場との関わりのもとで考察した. その結果, 気液界面の温度および濃度分布に関しては, 気相側の温度境界層および濃度境界層が十分発達していない冷却部入口付近においてその変化が顕著になることを明らかにした. また, これによってマランゴニ数は多くの場合帰還すべき液量が増大する冷却部入口側に近づくほど大きくなり, マランゴニ効果を液帰還に利用する立場からみると好都合であることを示した. さらに, 凝縮液膜厚さは冷却部端から冷却部入口に向かって必ずしも単調には増加しないこと, および代表的なヒートパイプについて計算された液膜厚さは, 一部のケースをのぞいて最大でも0.3 mm以下であり, ウイックレスヒートパイプとして十分通用しうるものであることを示した. なお, これらの結果は気液相における物質拡散を無視した従来の簡単化モデルによる取り扱いでは, 説明できないことを明らかにした.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2004-07-20
著者
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