ICD-10とその利用の問題点 : 消化器病学の立場から
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概要
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1990年にWHOによって定められたICD-10は，わが国の基本的厚生統計に使用され疾病等の動向の把握などに大きな役割を果たしているが，制定後10年以上経過し，新たな疾患概念や分類法からみて不適切と思われる分類も多くなっている．さらに，その利用が医療保険請求にも拡大し，保険病名とともにICD-10コードが必要になった．しかし，保険病名，臨床的病名，ICD-10の間の整合性が不十分なため，コーディングが不適切となる場合が認められ，ひいてはわが国の医療統計にゆがみを生じる可能性がある．このため，管轄当局と学会が協力し，早急にこの問題の解決に向け努力することが望まれる．
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2003-12-05
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